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島の気ままな駐車料金システム

旅立つ友人を見送るために、手紙と庭で摘んだ花を持ち、空港へ向かいました。

無事の旅路を祈りお別れをし、帰ろうとしたら、、、 あっ、お財布を持ってくるの忘れた!

空港の駐車場は、私が知る限り、島で唯一駐車料金がかかる駐車場。 すっかり忘れていました。

いつ、どこでも車を駐車できる、という、とても楽で深く考えなくて良い島のライフスタイルに慣れてしまったため、 そして、

こんなヤギさんに見つめられ、山々に囲まれ通勤・暮らしていたら、お財布よりは常に持ち歩く必要なるなるよね。

日本のように、常に貴重品をいれたバックを持ち歩く、という習慣がここでは不要です。

なんて、自分が忘れた理由をクック諸島のライフスタイルを原因にいろいろ言い訳をしても、しょうがない。

とりあえず、駐車料金2NZDはどうしようかと、コインが1つぐらい落ちていないか、と祈りながら車内を隅々まで探すことに。


でも、やはり、落ちていなかった。

残念。

さて、本当にどうしたものか。

ちょうど、隣に駐車した人が帰って来たので、とりあえず声をかけて、助けを求めよう!

”Kia Orana! 財布を忘れてしまい、帰れなくなってしまいました。2NZD貸していただけますか?”

”No problem! Here you go! No need to return dear. 問題ないよ。どうぞ、返さなくていいからね。”

と、大きな笑顔でコインをくれました。

”Meitaki maata! 大変助かりました!”

たまたま隣に駐車したたった2NZDをも持たない外国人への私への優しさに感謝しつつ、出口へ向かう。

"2 NZD Please!"

と手を差し出す、満面の笑顔のおばちゃん。

ああ、この人だったら、 ”ごめん、財布忘れて一銭もないから通過させて!”

と、お願いしても、きっと

”No problem! 問題ないよ”

と目をつぶって、笑顔で問題なく通過させてくれたに違いない、とほぼ確信してしまった。

クック諸島の日々はこんな、ゆるい出来事ばかりです。

よく考えて、振り返ってみたら、 空港の駐車場の入口も、そして出口もゲートでコントロールしているのではなく、ただ片隅に「入口」「出口」と、書いてあるのみ。

入庫の際にチケットの発券もなければ、記録をしているはけもない、普通の駐車場スペースというだけ。出口付近のボックスに、集金のおばちゃん、おじちゃんが座っている時に通過したら、駐車料金2NZDが発生。

毎日8am - 4pmに勤務しているのかなあと、思ったけど、よく観察してみると座っている時は、不定期。 別の仕事も兼任していて、手が空いた時に座っているだけなのかもしれない。

集金おばちゃんが、座っていない時に、通過したらもちろん無料。

そして、駐車料金は一律2NZD。 空港内に間違えて入ってしまい、実質ただ通過することになっても2NZD。 ニュージーランドの出張に行き、1ヶ月空港に駐車しっぱなしで帰ってきて、車をピックアップし、家に帰っても2NZD。

そして、究極は、出口から通らず、何もない入口から出ることも実質可能。 だって、バーも何もないのだから。この通りの出口です↓

そしたら料金はもちろん無料。

そんな悪賢いことをする人たちもいるのかなあ。

でも駐車料金が、島で唯一ことだけで徴収されるのであれば、やはり戸惑い、反対する人もあるであろう、とは想像出来る。

いろいろを考えを巡らせながら、この空港駐車場の入口を眺めてしまった。 防犯カメラもないし、、、。

おそらく、使用状況と日々ののべ台数を考えると日本のように入社時刻を記録して、時間ごとに料金が加算されるシステムを導入したり、機械化するための多額の費用を投資することは必要ないのかもしれない。

適当な勤務時間に、ランダムに2NZDづつを徴収する方が利益が良く、無駄がなくクック諸島の会社と人々にはあっているのかもしれない。

あたたかで、ゆる〜いアイランドスタイルの日々がクック諸島ではいまも流れています。

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