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パラオ共和国の新たな試み 入国時に環境保護誓約書への署名求める


クック諸島と同じく

太平洋の小さな島国、で美しいマリンライフで知られるパラオ共和国が

国の環境保護を進めるため、新たな挑戦を始めました。

それは、

観光保護誓約「パラオ・プリッジ」政策の導入。

近年、世界各国から多くの観光客が急に&どっと訪れ

対応できる施設・仕組みが整っていない、また観光客(そして地元)の人々の軽率な行動で

近年環境・マリンライフが破壊されるなどとして、良くない方向に進んでいるとのこと。

これにストップをかけ、

国の未来の世代のために、パラオ独自の文化と環境保護をおこなう目的として導入された「パラオ・プリッジ」。

国の法律、および入国手続きをも改正して、国として一丸となり環境保護を目指す、世界初の事例ということ。

その内容は、、、

2017年12月7日から、パラオ共和国に飛行機で入国するすべての人々に以下の2つのことが科されることになりました。

1.機内ビデオで「パラオ・プリッジ」に関して内容や意図を理解をしてもらう。

2.入国時にパスポート1枚に「パラオ・プリッジ」の内容と、署名欄のスタンプが押される。

入国するにあたり、「パラオ・プリッジ」への理解と同意としてパスポートへの署名が求められる。

パスポートに押される実際のスタンプは

以下のようになっているよう;

パラオ共和国の子供たちへ、

私は”観光客”として、これからあなたの美しくユニークな島国を訪問します。

あなたの国の自然環境・伝統文化を次世代へ残し、今後も守っていくために誤った行動をしないことを誓います、、、

参照:https://www.palaupledge.com/

パラオの政府や環境保護団体への誓約ではなく、

次世代を担うパラオの子どもたちへの向けた誓約。

では、実際にはどのようなことが禁止され、誤った行動をされるかというと、、、、

参照:https://www.palaupledge.com/

・貝などのマリンライフをお土産として集めて、持ち帰らないでください。 ・ローカルビジネス、コミュニティーをサポートしてください。 ・魚やサメに餌を与えないでください。 ・フィンで珊瑚を傷めないでください。 ・伝統文化を尊重して行動してください。 ・珊瑚を触ったり、乗ったりしないでください。 ・お庭からフルーツや花を摘まないでください。 ・パラオの文化や人々のことを学んでください。 ・ワイルドライフすべてに触ったり、追いかけたりしないでください。 ・垂れ流し、汚染をしないでください。 ・決められた場所で喫煙してください。

多くの内容が、

責任を持った旅行者がする、当たり前のことをうたってはいます。

一点;

「ガーデンから花を摘まないでください」というのは、少しきつすぎる決まりかなあ、とも思ったりしました。

だって、私はよく散歩中に道端に咲いている花を少し摘んで、テーブルに飾っているから、、、。

でも、パラオでは人の家からごそっと花を摘んでいってしまう旅行者もいるための、ことなのでしょうか?

真相は分かりませんが、お花が欲しければマーケットで買ってください、との追記説明がありました。

恐らく、署名を拒否した場合は、入国ができず、そのまま空港内で待機、次の便で帰国することになるのでしょう。

また、誓約を破った人には、最大100万ドルの罰金が科されるということです。

2万1,000人の人口のパラオには、7倍以上にあたる16万人が訪れる観光大国。

クック諸島は、実はそれ以上の割合で、

1万8,000人の国民に対して、14万6,000人、約8倍の観光客が昨年訪問した。

「パラオ・プレッジ」は、”旅行者”に対して責任ある持続可能な観光を義務づけるもの。

マナーを守らない旅行者が増えすぎて、

強制的な制約までしないといけない状態・危機に侵されていることを考えると、

美しいパラオの海の写真を見ながら、パラオの悪い環境の現状が思い浮かび、心が痛みます。

私がクック諸島に暮らし、日々島の生活を観察している限り、

観光客のみではなく、地元の人々も環境保護等への理解を深め、共に協力する必要があるのでは、と思ってはいます。

パラオの新しい試みが成功し、

美しい環境がパラオの子供たち、そして私たち人類に残りますように、、、。

そして、私たち周辺の島国もその成果の方向性を楽しみにしたいと思います。

最後に、

機内で流れるパラオ・プリッジを説明するビデオをご覧ください ↓

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