• Sakiko

国名変更を望む動き ポリネシア人のルーツを示す名前へ

最終更新: 2019年10月28日


先日、「小国クック諸島が国名変更を望んでいる」という見出しの記事が世界中を巡りました。 私もそんなニュースを逆に私に教えてくれる海外在住の知人たちにより、そのニュースの大きさを知ったまでです。

参照: AFP通信3月5日付 クック諸島、国名変更を検討

実際には、現在は国会も承認する委員会が発足し、国名変更にあたり議論を進めているます。 委員会のメンバーは、島の酋長、学識者、政治家などなど。

なんともうすでに、60以上の”クック諸島”に変わる新しい国名の候補を集めて、準備を進めている、との事。

では、なぜ今、急に国名変更の動きが出て来たのでしょうか?

その前に、なぜ、どのような経緯でクック諸島という国名が命名されたのか、歴史を遡ります。

”クック諸島”と聞くと、”キャプテンクック船長”を思い浮かべる人が多いと思います。

「キャプテンクックが確認した島々に由来してクック諸島ですか?」 (ポリネシアの人たちにとっては発見ではなく、西洋人として位置を確認した、という意味です。) と、聞かれますが、実は違います。

キャプテンクックは1773年に、南クック諸島の島々を確認し、 イギリス将校の名前からハーヴィーアイランズ(Hervey Islands)と名付けました。

これは、現在のクック諸島からなる15の島々を占める通称ではなく、南クック諸島のみを占める言葉でした。 (ラロトンガ島、アイツタキ島、マンガイア島、マウケ島、アチウ島、タクテア島、マヌアイ島、マルマストン島)

1824年にロシア人製図技師von Krusensternが、1779年に亡くなったクック船長の名誉を讃え、 The Cook Islandsと名称変更しました。

1888年にイギリス保護領下になるまで、現実としてはハーヴィーアイランドの方が、より利用されていたということです。

現在の国である15の島々からなるクック諸島は、1901年にニュージーランド領となり、名称も定着しました。

1965年に自治権を獲得してからも防衛、外交を委任するなどニュージーランド政府との関係は深く残り、 自由連合という関係を続けています。

参照:Liam Kokaua

というように、 クック諸島は、確かに有名なクック船長の名前に由来するのは確かですが、なんとロシア人が命名した名前なのです。

お分かりのように、The Cook Islandsには、ポリネシア人、そしてマオリ人としての意味は全く込められていません。 クック船長が18世紀に確認する1000年以前から島々に住んで来たポリネシア人たちのルーツや伝統文化を一切示していない、 ということが今回のムーブメントの発端です。

追記ですが、 クック諸島の公用語である、英語とクック諸島マオリ語。 クック諸島マオリ語で、Cook Islandsはなんと言われるかというと、Kuki Airani(クッキーアイラ二と発音) 音の響きのみで作られた言葉で、意味を全く持たない言葉。

これは、ポリネシア人、マオリ人の血を引くこと、歴史伝統が一切反映されていず、誇りが持てない。

このクック諸島マオリ語の国名、Kuki Airaniを変更しようという動きは、この一年メディアでも度々取り上げられていたのですが、 この動きが強くなり、では元々のCook Islandsも意味を持たないので同時に変更したらどうか、という流れになったようです。

実は、1994年にもこのような動きがあり、Avaiki Nuiという国名変更への国民投票が行われたとの事。 その時には、現状維持が多数派となり、現在に至ります。

失敗した経緯としては、議論をしたのが国民の75%が住むラロトンガ島のみに留まったことが原因。

今回の動きは、先回の失敗を踏まえて、 クック諸島として全ての島のリーダー(酋長)、政府機関、そして国民の代表として有識者が集まった委員会を立ち上げ 総括的に議論を行い、ぜひ実現したいと考えている、とは委員会談。

委員会としては今年の8月4日、憲法記念日に向けて話を進めていくようですが、 それは何でも早すぎないかな、と思うのは私だけでしょうか。

いやいや、国民1万8000人足らずの小国。何が起こるかわ分かりません。

果たしてどうなるのでしょうか。 近い将来、自分の住んでいる国が「クック諸島」ではなくなってしまうのでしょうか。ドキドキしながら、見守りたいと思います。

話は少しずれますが、 AFP通信が掲載したクック諸島を示す世界地図。 クック諸島は15の小さなtiny islandsですが、海域を含めて示すとニュージーランドの陸地よりもはるかに大きく見えます。 実は、そんな大きな海洋国のクック諸島です。

#マオリの人々 #歴史伝説 #政府役所

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