アイツタキ島とマニヒキ島の間の海、
5000mの海底から届いた、黒くて丸くコロコロした石。
これ、「マンガン団塊」と呼ばれます。
深海の海底に存在する球状の凝結塊であり、
コアの周りに同心円状に水酸化鉄と水酸化マンガンが層状に凝結したものである。
100万年間で1~3mm大きくなるというマンガン団塊。
何度も聞き返してしまいました。
Grows 3mm in 1 million yearsということ。
同じ海底から拾われたサメの歯。
この歯の周りにもマンガン団塊がしっかりとくっついている。
サメの歯は一見昨日落ちたばかりと新しくも見えるけれど、
くっついているマンガン団塊の成長スピードを考慮したら、
この歯は数百万年前以上も昔の化石、ということになる。
想像が及ばない壮大な時の流れの結晶が、今自分の手の中にある。
とても不思議な心地です。
クック諸島の海が豊かなのは魚資源のみではありません。
深海には世界でも稀で有数なマンガン団塊が豊富に集まっていると言われています。
マンガン団塊は、鉱物の一つ。
電気自動車などのテクノロジーに電力を供給するバッテリーの原材料となり
世界中で近年需要がますます高まっているとのこと。
最近、この特別な鉱物のことを理解しようと、様々な国も協力して
海底調査が行われています。
また、政府&民間でも、この高価な鉱物の取り扱い方に関して、
活発に意見が交換されています。
国の大きな収入源になる可能性もあり、その為の技術&調査の必要性、
的確なレベニューの運用。
また、海底資源を取ることによる生態系への影響&汚染などの問題などなど、
少し話を聞いただけでも
まだまだディスカッションしなくてはいけない論点が色々あるようです。
海の民、クック諸島人たちにとって、もっとも身近で大切なものの一つ、海。
未来の子どもたちに美しく綺麗な海を残し届けるために議論は続きます。
2015年国連広報センターが作成した動画。
広大な海を持つクック諸島がその海底に眠る貴重な資源を巡り、重大な危機に立っていることを学ぶことができます。ぜひ。
そして、良いリーダーにより、未来の子供たちに最適な道が選ばれますように。
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