自然と共に暮らしていたクック諸島の人々、
以前はArapo(アラポ)という太陰暦を利用していたということです。
月の満ち欠けに応じて、魚釣りに良い時期、種蒔きをするのに適した時期などを見極めて
暮らしていたということです。
満月の夜には魚釣りは不向き、
だけれども種を植えて、根を出すには良い時期、という具合に。
また、クック諸島の伝統的な新年は11月15日前後に訪れているとのこと。
それを見極めるのは、
「日没と共に、東の空の水平線に限りなく近いところにすばる星団が見えたら」。
南半球なので、
ここクック諸島ではエイが北側の空に向かって泳ぐように西の空に沈みます。
ちなみに、すばる星団の英語は、Pleiades、クック諸島マオリ語はMatariki = マタリキ、です。
古代の人々は、そろそろ新年が来ることになると、ビーチに集いすばるを探したのでしょうか。
古代クック諸島ポリネシア人たちが、すばるが昇る夜に新年をお祝いしたのか、
新しい太陰暦カレンダーが始まるその次の新月を待ちお祝いをしたのかは
伝承でも残っておらず、現在も未知の世界に包まれています。
世界の様々な国で独自の見解の新年を、それぞれの手法で祝うことは珍しくなく
1月1日のみが新年、お正月ではない、というのはeye opening experince。
それでも、このスバルが昇るタイミングで新年となるのは初。
クック諸島、まだまだ新しい発見で楽しませてくれます。
いつか、ラロトンガ島でもこの伝統的な旧新年を祝うことが復活し
伝統的な食事を食べたり、月を祀る儀式をしたり、などという古代のポリネシア人達が行っていたであろう
伝統行事が復活したらいいなあ、と、在ラロトンガの学者さんと語り合ったものです。
満月の夜、波の音を聴きながら色々と想像が膨らみます。
きっと自分と同じように、古代ポリネシア人達も月を見て、波の音に耳を傾けていたんだろうなあ、と。
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