渡り鳥ムナグロ 日本経由アラスカまでひとっ飛び 

英名Pacific Golden Plover 、日本語名ムナグロは、チドリ目チドリ科に属する鳥。

クック諸島、タヒチ、サモアなどの南太平洋の島々で越冬する渡り鳥です。


アラスカが寒くなる9月から10月頃に飛来し、毎年同じテリトリーに落ち着きます。

草原が好きで、ラロトンガ空港の滑走路脇がお気に入りの住処とのこと。



クック諸島マオリ語ではトォレア(Tōrea)

全長約24cm、顔から腹までの下部分が黒く、背面は黄褐色と黒褐色の斑模様の鳥。


獲物を探し、定めていることが多いのか、

草原で目にする時は、このように片足立ちの時が多いとのこと。


この小さな鳥トォレア、とてつもない距離を休みなしで飛び続けるすごい鳥なんです。


2010年、サモアで越冬するトォレアに衛生トラッカーを付けて調査をしたところ、

想像通り、約8,500kmそのまま、休みなく7日間で北上するグループがいることに加え、

まずは日本まで7,500km飛び(6日)、田んぼなどで休息し(2日から30日)、力を再度蓄えてから

5,000km(3.5日)の旅でシベリア・アラスカに向かっているグループがいるということが分かりました。


こんな小さな鳥が、毎年越冬のために、こんなにもダイナミックな長旅をしていることはびっくりですね。

合わせて、

2020年にはフレンチポリネシアのモーレア島のトォレアの中でも

同じく日本経由でシベリア・アラスカに向かっているグループがいることが判明。


実は、まだラロトンガ島のトォレアには衛生トラックを付けた調査が行われていないのですが、

同じく日本経由でシベリア・アラスカで過ごし、繁殖し、再びラロトンガ島に戻ってくるグループが

マジョリティーではないかと学者たちは想像しています。


季節に合わせ、時計回りにダイナミックに飛行&移動するトォレア。

コロナウィルスで各国が国境を閉ざしているこの頃も全く関係なく、繰り返される自然の営み。

地球を舞台にし、大自然を前に、

人間が引く、ボーダー(国境)の意味を改めて考えさせられてしまいます。


その生命力&体力、そして何よりも広大な太平洋の中から自分の島を見つけて、

ちゃんと同じ島の同じテリトリーに毎年帰ってくる能力、野生動物ってすごいですね。

ポリネシアの航海士たちも帆船のナビゲーションスキルももちろんすごいけれど、

このような小さな野生動物の能力、不思議でたまりません。


コロナ禍、時々、鳥になって自由に飛び立ちたい気分になります。