クック諸島で5年に一度の国勢調査が全国、いや、全12島にて開始されました。
私の手元にも調査の質問票がこのような封筒でちゃんと届きました。
人生初の国勢調査の回答が、ここクック諸島でできることを嬉しく、
ちょっと特別で嬉しい!なんて。
早速、中身を確認してみました!

名前、生年月日、家族構成、学歴、などなど通常の質問に加え、
クック諸島のならでは、の面白い質問が早速ありました!

Q. あなたが生まれた島、もしくは国はどこですか?
以前、”あなたはどこの島から来たの?”と島の少女に聞かれてはっとさせられたことがあったけれど、
やはりクック諸島では、出身の”島”がアイデンティティーを形成するよう。
そして、太平洋の島々では、やはり概念的に国境の意識はあるけれど、
はるか何万キロも離れていたり、、、
海を渡れば新たな島、違う文化圏に到着。
”国”としての意識より、”各島”ごとの文化や方言の認識が強く
”島”の方が”国”より人々のアイデンティティーを強く表しているのだろう。

Q. あなたの家庭では、1週間に何個ココナッツを集めて消費しますか。
人間の食用 個
家畜用 個
島中、至る所に生えているココナッツの木。
島の人々はココナッツの木のことを別名、”生命の木=Life of tree”と呼ぶ。
ココナッツのジュースを飲み、ジュースが固まったらその身を削ってミルクにしたり、スナックとして食べたり。
もしくはココナッツオイルを作ったりも。
食べ終わった実は、器にしたり、ダンスの衣装となったり、
はたまたお庭の生垣、お花のプランターになったり。
ココナツの葉っぱは編んで生垣やパーテーションとなったり、手提げ籠や食器にもなったりと。
私がこの短い2ヶ月余りの日々で観察しただけでも、
その利用のされ方は多彩なので、まさにクック諸島の人々にか欠かせられない木。
そして、ココナッツは豚、鶏などの家畜の餌にもされているよう。
日本の家畜がココナッツを食べるか、と聞かれると???だけれども、
郷に入れば郷に従えなのだろうか。
クック諸島の鶏や豚は、人間がココナッツの皮をむいていると、
周りに寄ってきて、そのお溢れをもらおうと待機している。
それぐらいココナッツが好きみたい。
「あ、4時だから家に帰れらないと。
今日は僕が家の豚たちに餌をやるばんなんだ。遅れると兄に怒られるんだ」
「豚には餌を何をあげているの?」
「ココナッツさ。
だから家に帰ったらココナッツ、集めて、一個一個皮を剥いて、割らなくてはいけないから疲れるのさ。
今仕事が終わって家に帰っても、さらに大仕事が待っているのさ」
こんな会話を同僚と交わしている、
ワイルドなクック諸島の生活です。
そして、国勢調査の話は続きます、、、。