念願の島縦断トレッキングに行ってきました!
クック諸島に来る前から絶対に登るぞ!と心に決めていた、
ラロトンガ島の中心部にある岩山を抜け、島を縦断するトレッキング。
その名もCross Island Trek!
ラロトンガ島の北、アヴァチウ渓谷からスタートし、
亜熱帯のジャングルを登り、
島のシンボル的な象徴であり、信仰の対象である
テ・ルア・マンガ (Te Rua Manga、通称 ニードル。413m)の麓を目指します。(1.5km)
360度の景色を満喫した後は、
島の対岸(南側)のジャングルを下り、
川沿いに進み、ウィグモアの滝がゴール地点。(1.7km)
約3時間のアドベンチャーです。
クック諸島のレジェンドの一人であるパ氏のお迎えでスタート地点へ向かいます。
マオリの伝統的な植物療法、すなわち薬草を理解し、祈りと共に病を治すスーパーパワーを持つ彼。
身体からクック諸島の大地・植物の香りがし、
あいさつをしただけでも、何か不思議なオーラを感じました。
*注意* 現在、パ氏は高齢と健康を理由に、このトレックツアーからはリタイアをしています。
彼の甥であるブルースBRUCE氏が彼の知識を受け続き、ツアーのガイドを担当しています。
まずは、
準備体操も兼ねて、川沿いの開けたなだらかな道を歩きます。
渓谷深くに暮らす人々の広々としたお庭沿いに進み、
スターフルーツ、アボガド、グアバ鈴なりに実っているのが見えました。
タロイモ畑、パパイヤ畑、バナナ畑等々、、、
クック諸島は本当に豊かな国だなあと、感じながら歩き続けます。
島の人々は恐らく「飢え」という言葉を知らないのかもしれない。
そして、食べ物を大切にするということも、、、
だってトロピカルな気候と緑豊かで水で潤う島では、
食べきれないほどの野菜・フルーツがどんどんと、次々に実っていくから、、、。
っあ!バナナの樹(?)にニワトリが止まっている!
思わず写真を撮ってしまいました。
クック諸島のニワトリは飛ぶことが好きないのか、
もしくは人間から逃げているのか、、、
思わぬ高いところに発見することがあるのでおもしろい。
歩き始めて約10分。
少々開けた場所に到着。
最後部で歩いていた私たち、
あれ~?みんな何を見上げているのかなあ?
とその先を見てみたら、
WOW!
私たちの目指すニードルがきれいに望めました!
高さ413m
まだまだ遥か遠くにあるようにみえるので、本当にたどり着けるのかなあ?と
少し心配になるけれど、
地元の若者は30分で登るよ!とのことで、
よし、がんばるぞ!
と、気合を入れました。
でも、
出発前に、グループ全員の安全な登山をマオリ語でお祈り。
そうしたら、いよいよジャングルの道に入っていきます!
ここからは更に蚊が多いから虫よけ対策を!とパさん。
自前の植物のエキスとオイルから作った虫よけ液を参加者にも勧めてくれる。
”ナチュラルが一番さ!”
と、大きな笑顔付き。
歩き始めた 最初から、いきなり
”神聖な領域に入っていく!”という雰囲気満点!
うっそうと茂るジャングルの森に入っていきます。
腰をかがめながら、
まるでジャングルの中にある木々のトンネルを進むよう。
頭上には、くねくねとツル性の植物が伸びています。
シーンを静まり返る深い森。
聞こえるのは、ざわざわと葉が風になびく音のみ。
精霊たちを邪魔しないように、
とは、私だけではなく、皆が感じたのだのかもしれない。
参加者たちはみな、無言で進みます。
小川もひょいっと渡ります。
亜熱帯の植物が生い茂るジャングル山道を登り続けます。
時には屈んで歩いたり、急勾配となり、、、
ツルにつかまったり、
根っこがびっしりとくねる崖に、手をかけてよじ登ったり。
ジャングルの深い森にも、
ふと足元を見たら、小さなかわいい花が力強く咲いています。
これはなんと、クック諸島人の”天然シャンプー”の役割をする花。
赤い部分を触ると、香りの良いネバーっとした透明色の液が出てきます。
このエッセンスで髪を洗うとサラサラ、そして丈夫な髪質になるという!
いつか試したいな~
と、思いながらも、 振り返ってみると崖を登るのに必死で
あまり周りの小さな花々に目を配ることができなかったのかなあ、と反省しています。
でも、それは、もう一度登るモチベーションに!つなげます。
ジャングル道はまだ続きます。
かわいいシダ植物!
いえいえ、
これ実は私よりはるかに大きな巨大サイズなのです。
ジャンボサイズのシダ植物!に囲まれながら進むジャングル道は、
まさに太古の世界にタイムスリップしたような心地のトレッキングルート。
小人になったより気分?
それとも恐竜たちの目線になった感じ?
とにかく、いままで味わったことのないスペシャルな気分です。
ザ・ニードルは直進ですよ、という看板があり、
周りが少し開け、平らな道になり
そして、あたりが霧に囲まれ、
雲の中を歩いているように感じたら、目指すザ・ニードルはもうすぐそこ
目の前にどどーん!とザ・ニードルの岩が立ちはだかっていました。
ようやく、ザ・ニードルの麓、413m地点に到着!
風がびゅーびゅーと吹き、
雲が風に流され、
ミステリアスな雰囲気に包まれ、
天空の世界に到着したような気分でした。
感激&おつかれさまでした!
もちろん、
晴天の日にはラロトンガ島の豊かな山々と、
それを囲む大海原を望む360度の絶景をご覧いただけます!
あ~見たかった!
でも、
私が登った日は、神秘的な雰囲気で、これも
島の信仰の対象となる神聖な場所にふさわしく、素敵な経験でした。
達成感と感動に満たされながら、一休憩。
なんと、今日でパさんがニードルの麓に来たのは4,793回目。
ラロトンガ島に生まれ育ち、
気が付いた時にはこのトレックルートを歩いていたというまさに、ジャングルの主。
実はこのザ・ニードルの岩には、ロッククライミングの装備があれば、
正に岩のてっぺんまで登ることができるようです。
そこは正に島の神聖なパワーあふれる場所。
昨年は仏教徒の高僧たちがうわさを聞き、この聖地をパさんと共に訪れたという。
パさんはいままで24回てっぺんまで登ったことがあり、
初めての時は5歳だったとのことです。
さすがですね。
そしていつまでもお元気で!
さて、ここからは下りのみ。
反対側、島の南側のルートを進みます。