アウトリガーカヌー大会、ヴァカ・エイバ祭が始まりました。
もちろん主力はクック諸島チーム。
ラロトンガ島以外の他の島からの参加チーム、
そして海外からの参加チームも含め
アヴァルア市内は気持ち人通りが若干の多めで、活気づいています。
初日。
クック諸島の伝統的な儀式で開会式が行われ、
そしてカヌーを清めるセレモニーがあると聞き、見学に行きました。
ビーチにたくさんのアウトリガーカヌーが並び、
背後の緑の山々が見守る中、開会式が始まりました。
古代ポリネシア人のような、ジャングルから出てきて、大地と一体化したような男性。
ポリネシアンダンスを踊るときにも島の人たちは、このような格好をしますが、
草・葉っぱなどを身体にまとった男性が、力強くチャンティング(詠唱)をしています。
クック諸島マオリ語なので何を言っているのか、私は理解することはできませんでしたが、
恐らく、ここに集まったパドラーたちをラロトンガ島に歓迎し、
彼らの勇気とこれまでの練習を称え、また大会の安全を祈っていたのだと思います。
そして、彼が手にしている、清められた何かを各カヌーに
祈祷のように振りかけていました。
ここまでなら、
クック諸島の日々の生活の節目では頻繁に見ることのできる光景です。
「各チーム代表の人、自分のカヌーの横に来てください。
そして、カヌーに置いてある、清められた椰子の実を手に取ってください」
チームのメンバーが動き、
会場がざわざわしてきました。
「その手に取った椰子の実を、腕木に打ち当てて割ってください。
そしてカヌーの先から後ろまで、中のココナッツジュースをかけて無事のレースを祈ってください」
各チーム、
祈りを込めて、聖なるココナッツジュースを自分たちのカヌーに捧げていました。
無事なレース、
練習の成果を発揮できるレース、
そして全員無事故でレースを終えること、、、
会場中からそんな祈りが聞こえてくるようでした。
参加チームの中で、
一番注目を集めていたのはノーフォーク島チーム。(Norfolk Island)
今大会が初の参加ということでした。
ノーフォーク島。
まるで一つの国であるかのようにしっかりと紹介され、
グリーンのユニフォームを揃ってきている誇り高きチーム。
実は、太平洋に位置するオーストラリア領の小さな島。 12世紀頃にポリネシア人が帆船に乗り移り住んだことに遡ります。
奇遇にもクック諸島と同じような歴史があり、
1774年にキャプテン・クックによってヨーロッパ人により初めて確認されたようです。
その時はなぜか無人島であったようだけれども、
現在は人口2千人あまり、生活水準が高く、観光業が重要な産業で成り立っている南の島とのことです。
ノーフォークのみなさん、遠くからようこそ!
そして活躍を期待しています!
ポリネシア、そして世界の人々が
カヌーと海を通じて今も繋がっていることを嬉しく思います。
ぜひ、来年は日本からのチームも迎えることができたら嬉しいなあ、と思います。
ご興味があるアウトリガーカヌーのパドラーのみなさま、ぜひご連絡ください。