クック諸島が国境封鎖してから3週間強、ラロトンガ島にはまだ200名あまりの外国人旅行者が帰国できずに滞在しているとのことです。
その多くは、各国が決めたトランジット&入国制限により自国へたどり着くことができるフライト確保できない、と言う理由。
(現在ニュージーランド、オークランドへは週1便が飛んでいますが、オークランド空港内トランジットは10時間までのみ許可されています。
飛んでいるフライトがとても限られる現状、この制限時間を満たすことはとても難しい。)
地球の反対側、僻地であるクック諸島に終わりも見えない状態で滞在し続けることも精神的、経済的にも難しく、不安が溜まる限り。
私たちも、そんな欧米からの旅行者の人々を心配しながら見守っていました。
「クック諸島は安全だから、安心して南国島生活を楽しんで!」とは言いながらも、for how long?と問いながら。
そんな時、
ドイツ政府がドイツ国民、およびヨーロッパ国民を脱出させるチャーター機を手配したと言うニュースが届きました。
ニュージーランド発航空会社スタッフのみでラロトンガに飛び、脱出希望者を乗せて、そのままシドニーへ。(シドニーでサモアからの脱出組も合流)
そこで、カタール航空に乗り継ぎ、フランクフルトへ。現在考えられる一番スマートな移動方法です。
3月末時点ではラロトンガ島に150名あまりいたドイツ人旅行者、人数が多かったと言うこともあるかもしれないけれど、さすがメルケル首相です!
このチャーター機アレンジにはなんと4週間余りの各種調整が国境を超えて行われたと言うことです。NZ航空機は予定通り到着し、無事に出発。
一ヶ月あまりの特殊な島滞在で、不安な日々をクック諸島の人々と共に過ごし、普通の旅行地とは異なり、思い入れが強くなった人が多かったと思います。
搭乗者以外立入制限のフェンスが引かれた無機質な空港内ターミナルでは特別なお別れの様子が見受けられました。
実は、クック諸島に取り残されていた唯一の日本人観光客の方も、このチャーター機に乗ることが許可され、無事にシドニーに旅立ちました。
ニュージーランド、オーストラリアの大使館の皆様の協力をたくさんいただき、まさに「海外に滞在している邦人の安全の確保」をする現場に携わることができました。搭乗券を実際に手渡してもらうまでドキドキ続きでしたら、何事も為せば成る、無事にご帰国が実現し良かったです!まだ約50カ国に10,000人もの邦人の人々が帰国できずに立ち往生していると言うこと。この特殊な状況の元、全ての方の安全でスムーズな移動が実現しますように。
さて、家族とよく話し、地元ヨーロッパの悲惨な状況を考慮し、「いまは帰らない方が良い」と判断し、島にこのまましばらく残る、と言う決断をした人もいたようです。でも、このドイツ政府チャーター機のおかげで、クック諸島から多くの観光客が無事に帰国することができました。
「コロナウィルスフリーのパラダイスから、あえて危険な国に帰国するなんて!」
と呟く地元の人々の声も聞こえますが、やはりこの未知で不安定な時期、HOMEにいることも大切な安心の一つだと思います。
ラロトンガ島が、地元の人々&外国人労働者のみの状態に極めて近く、まさに”ローカル”に近い状態になりました。
年中を通じて常に数百人近く滞在していた外国人旅行者がいなくなり、ラロトンガ島が「あれ?この頃急に軽くなったなあ?どうしたの?」とでも言っているかのようです。
そして、月曜日から学校再開。私たちは若干普通の日常に戻ります。
でも、引き続きCode Yellow、気持ち&行動は引き締めたまま。
クック諸島で暮らすことができていることに感謝です。
メイタキマアタ
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