ラロトンガ島、蛇などの危険な動物がいない安全な島です。
太平洋の孤島、小さな島なので植生も限られると思っていたのですが、
なんとラロトンガ島の固有種の欄があると言うことを
植物学者の知人から聞き、心が躍りました。
英名 Rarotonga Ground Orchid (Habenaria amplifolia)

深緑の光沢のある葉を持つ、30cmぐらいの茎を持つ蘭で、華麗な黄緑の花を咲かせます。
甘い香りを放つと言うこと。
ジメジメとした暗い環境を好み、ジャングルの斜面の麓の小川の流れる岸の付近によくあるとのこと。
6月から8月に茎が伸び、9月ごろに花を咲かせるとのこと。
しかも、ラロトンガ島の南東部の山の斜面のみ。
世界にここでしか見えない、蘭を一目見ようと、
もらった少しの手がかりのディレクションと共に山に入りました。
”固有種”って言う響きに私弱いんです。
ラロトンガの山を甘く見ていました。
人が住んでいる道を外れると、手付かずのジャングルが広がり、あっと言う間に道無き道となり、
手当たり次第に小川沿いを登って行きました。
時々、両手を使い斜面を登り、自分の背丈より高いシダの葉を避けて、道をつくりながら、、、
15分ほどの行程のはずなのに、
結局は、目的の蘭は見つけることができませんでした。
蚊の攻撃を受けながら森林浴を楽しんだ1日でした。
でも、深い森を歩きながら、小川の流れを聞きながら、ここに世界で唯一の蘭が今でも毎年9月になると
誰に見られることがなくひっそりと可憐に咲いていることを想像しただけでも嬉しくなりました。
今日は、その蘭と同じ空間を共有できただけでも、神聖なパワーをもらえた気持ちになりました。
Globally endangered (seriously)と現在は記されているこの蘭、
これからもずっとラロトンガ島に咲き続けますように。